猫を外に出してはいけないのはなぜか?その理由と完全室内飼いのメリット

猫は完全室内飼いをするのが良い…猫を飼っている方なら一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?

しかし、本当にそうなのか、疑問に思っている方もいるでしょう。

そこで猫を外に出すか、

  • なぜ猫を外に出してはいけないのか
  • 猫を完全室内飼いにするメリット
  • 猫を外に出さないために環境を整えよう

なぜ猫を外に出してはいけないのか、その理由に迫ります!

なぜ猫を外に出してはいけないのか

外で寂しそうに佇む子猫

なぜ、猫を外に出してはいけないのでしょうか?

交通事故に遭う可能性

一歩外に出てしまえば、外には自動車が絶え間なく行きかっている道路が多数あり、猫を外に出すと道路に飛び出して交通事故に遭ってしまう可能性があります。

ひとたび交通事故にあってしまうと、骨折、気胸やひどい時には脳挫傷など後遺症が残るダメージを負ったり、最悪の場合は死に至る時場合も少なくありません。

猫を外に出さなければ交通事故にあう可能性は大幅に減らせるので、リスク面からも猫は外に出さない方が確実にいいんです。

病気・怪我のリスクがある

猫を外に出すということは、野良猫との接触も避けられないということになります。

猫を外に出した時、野良猫と喧嘩をしたら…その時の接触で猫エイズや猫風邪に罹患するリスクが高まったり、引っ掻かれたり噛みつかれた時の傷が原因で感染症を引き起こしたりと良い事がありません。

特に外傷を受けた場合、傷がふさがって一見治ったように見えても内部で化膿が進み、長く医者にかかることもあるので、余計に医療費がかかります。

心にも懐にも優しくするために、猫を外に出さない様にした方が賢明です。

近隣住民から苦情がくる

あなたが飼っている猫を外に出して、よその家の敷地内に入り込んで糞や尿をしてしまった場合、近隣住民から苦情が来ることが考えられます。

実際にあったトラブルとして、よその猫が綺麗に手入れをした庭に糞や尿を撒き散らし、花を枯らしてしまった…その猫の飼い主に再三注意したが聞き入れてもらえず仕方なく裁判を起こした、このような事例が存在するのです。

余計なご近所トラブルを回避するためにも、猫は外に出さず完全室内飼いをするのが推奨されるので、猫を外に出すか迷っている方はよく考慮しましょう。

思わぬ繁殖

避妊・去勢手術をしていない発情期の猫を外に出すとどうなるか…雌猫ならば高確率で妊娠をするでしょう。

雄猫は発情期の雌猫をみるとスイッチが入り、一気に交尾モードに突入するので発情期の雌猫がたくさんいればいるほど、望まぬ妊娠をする猫が増えていきます。

猫の繁殖力は強く、妊娠期間は2か月で一度に平均4~5頭を出産するといわれており、一匹の雌猫が1年に産む子猫の数は20匹、その子猫が子猫を産んでと計算していくと3年後には猫の数は2000匹を超えるという計算データがあるほど。

野良猫が減らないと言われるのは猫の繁殖力の強さと避妊・去勢手術をしていない猫を外に出すという無責任な飼い方をしている飼い主が存在するということに尽きると思います。

保健所に収容されるかわいそうな子猫を減らすためにも、猫には避妊・去勢手術を行い、外に猫を出さない飼い方をしましょう。

猫を完全室内飼いにするメリット

お気に入りの場所で気持ちよさそうに眠る猫

猫を完全室内飼いにすれば、どのようなメリットがあるのでしょうか?

危険が少ない

猫を外に出さないということは交通事故の危険も、野良猫と喧嘩をしてケガや病気をもらってくるということも防げます。

ケガや病気のリスクが減らせるというだけでストレスなく、穏やかに毎日を過ごすことができる、それだけではありません。

怪我をすれば寿命にも関わりますし、ダニをもらってきたら人間の方にも「毎日痒くて仕方がない」という被害も出てきてしまうため、室内外は猫と人間両方にとってとても良いことなのです。

望まぬ繁殖を防げる

猫を外に出さなければ、野良猫との交尾も防げ、それが望まぬ繁殖を防ぐことに繋がります。

現在日本では飼い主のいない猫や避妊・去勢をしていなかったから産まれてしまった子猫が多く殺処分されているという現実があり、外に出す猫を減らせば殺処分の数を減らすことができるかもしれません。

罪のない命が人間の都合で終えることを止めるため、猫を外に出さないようにしたいですね。

長生きできる

完全室内飼いの猫の寿命は15歳以上といわれており、中には20歳以上生きる猫も珍しくは無くなりました。

なぜ、完全室内飼いの猫の寿命が長くなったのかというと、キャットフードの質が向上したこと、医療の進歩などがありますが、一番はストレスが無い事が挙げられるます。

野良猫の寿命は平均3~5年と完全室内飼いの猫と比べると短く、その背景には交通事故や猫同士のけんかでケガや病気になっても病院に通えないなどの境遇に陥ることも多々あるでしょう。

完全室内飼いの場合は上記にあげた危険が無く、飼い主が健康管理をしているので長生きしやすい環境が整っていますが、室内で飼っていても外で自由に出かけられる猫とは寿命に違いがあり、この場合の平均寿命は13歳以上です。

少しでも愛猫と一緒にいる為に…完全室内飼いをするのがベストな選択であると言えるでしょう。

猫を外に出さないために環境を整えよう

ソファーの上でリラックスしてお腹を出している猫

完全室内飼いにするためにどのような環境を作るべきでしょうか?

猫が上下運動をできるスペースを作る

猫は上下運動と高い所が大好きなのでキャットタワーを部屋に設置しましょう。

市販のキャットタワーでも良いですし、棚を組み合わせて段差を作り猫のくつろげる場所を作るのも悪くありませんが、自作をする場合はきちんと固定をして倒れたり壊れたりの無いようにしましょう。

爪とぎやおもちゃなどを一緒に設置すると猫のお気に入りのスペースになりますよ。

猫が落ち着ける場所を提供する

猫は野生の名残で狭くて暗い所に入り込む習性があります。

敵から襲われず、他の動物から獲物を取られないような場所を好むので、そこに留意して猫の落ち着ける場所を探してあげましょう。

猫ベッドに毛布を用意したり、段ボールにタオルを敷いたりするのも良いですが、猫それぞれに好みがありますので、色々試したうえで猫が気に入るものを用意してあげるのも良いと思います。

猫は心地の良い場所を自分から探すので、思いも寄らぬ場所で寝ていても追い出さず、そっとしておきましょう。

トイレの位置を気を付ける

猫トイレを設置するときは位置に気をつけましょう。

できれば人の通りが少なく、落ち着いて用が足せるような場所が良いと思いますが、家電の横など大きな音や振動がする物の隣は注意が必要です。

トイレで用を足している最中に家電から大きな音や振動がすると、猫が怖がってそこにあるトイレを使わなく可能性があるので、落ち着いて用が足せる最適な場所を探してあげて下さい。

なぜ猫を外に出してはいけないのか?まとめ

猫を外に出してはいけないと言われる理由は、

  • 猫を外に出すと交通事故や病気・ケガをするリスクがある
  • 思わぬ近所トラブルに巻き込まれる可能性がある
  • 避妊・去勢手術をしていない猫を外に出すと繁殖してしまう
  • 完全室内飼いにすれば、ある程度のリスク回避ができる
  • 猫を外に出さないために室内の環境を整える

猫を外に出さないのには理由があり、いずれも猫が危険な目にあわないようにするという目的が共通しています。

愛猫と末永く一緒に暮らしていくために、猫にかかるリスクは減らしたい…猫を飼っている方なら誰もがそう思うのではないでしょうか?

人間も猫も安全に暮らしていくために完全室内飼いを徹底し、楽しい猫ライフを満喫しましょう。