猫の愛くるしい仕草の一つに自分の肉球や飼い主さんの指をチュッチュッと吸っている姿があります。
目を細めて幸せそうにしている姿は猫好きなら思わずほっこりしますよね?
肉球や飼い主さんの指を吸う姿は、動画サイトでもよく見かけます。
ここからは
- 猫の吸い癖ってどういった行動でいつまで続くの?
- 吸い癖が残りやすい猫の特徴とは?
- 吸い癖に困っているので対処法が知りたい。
このような疑問やお悩みについて解説します。
猫の吸い癖はいつまで続くの?
猫が肉球や飼い主さんの指を吸う理由は「母猫に甘えたい」「淋しい」などの感情の表れだと言われていて、感情からくる行動なので大人になったら治ると言い切れるものではありません。
2歳になった途端に治まった猫もいれば、12歳になっても変わらずに吸っている猫もいます。
辛いことがあったり淋しい気持ちになったときに、その感情を解消させようと行動を起こすことは不思議なことではありません。
飼い主さんを母猫のように慕っていれば「甘えたい」「かまって」という気持ちはさらに強くなり、その感情を解消する行動の一つが吸い癖なのです。
吸い癖が残りやすい猫の特徴
大人になっても吸い癖が残ってしまうのは、以下の理由が原因と言われています。
- 生後間もなく母猫と離れてしまった。
- 環境の変化があった。
- 初回発情前に不妊手術をした。
それぞれの理由について見ていきましょう。
生後間もなく母猫と離れてしまった
猫は生後2か月ほどで乳離れをします。
理由は母猫の母乳が産後2か月ほどで徐々に出なくなることと、子猫にも乳歯も生え始めてくるため、乳首に歯が当たり痛みを感じるため授乳を避けるようになるからです。
そうなると、母猫は子猫に「もう乳離れの時期だよ」と伝えるために授乳を嫌がったり、吸いつかれたら払いのけるなどして子猫に乳離れを促すようになりますが、人工保育で育った猫は母猫からの乳離れを経験せずに大人になります。
人工保育では乳離れは上手くいかないことが多く、結果として吸い癖として残ってしまうことが多いのです。
環境の変化があった
昔から、犬は人に付き猫は家に付くと言われるように、猫は環境の変化を嫌います。
引っ越しなどで縄張り自体が変化したり、新しく猫が同居するなど自身の状況に変化があるのは大きなストレスとなる場合がほとんどです。
そのストレスを紛らわしたかったり、同居した猫よりも自分を見てもらいたくて吸うという行動をしてしまいます。
初回発情前に不妊手術をした
初回発情前に不妊手術をすると吸い癖が残りやすい傾向にあります。
発情を迎える=大人になるなのですが、初回発情前に不妊手術してしまうと、心はずっと子猫のままという状況になりやすいです。
しかし、発情が来てしまうとお嫁さんを求めて家出してしまったり、その結果として望まぬ野良猫を増やすことにも繋がってしまいます。
また家出はしなくても夜な夜な大声で鳴き続けたり、縄張り意識が強くなり部屋中にスプレー行為をしたり、違う問題行動を起こす原因にもなるので、私は初回発情前に不妊手術を受けさせる派です。
猫は何を吸うの?猫が吸うパターン
- 飼い主さんの指や手
- 飼い主さんの耳たぶ
- 自分の肉球
- 自分のしっぽ
- 柔らかい布(毛布・セーター・タオルなど
こうしてみてみると乳首に形や柔らかさが似ているものや、柔らかくて温かい母猫を思わるようなものに吸い付いてしまうことがわかります。
猫の吸い癖を辞めさせる5つの対処法
猫が自分の指や毛布などをチュッチュッしている姿はなんとも微笑ましいですが、それだけでは済まないのが現状ですよね。
- 毎回同じところを吸っているから皮膚炎になりそう。
- 毛布を吸っているときに誤って食べてしまわないか心配。
このような心配を持つ飼い主さんのために今から吸い癖の対処法をご紹介します。
ブラッシングなどでコミュニケーションを図る
猫の吸うという行為は淋しさの表れです。
この淋しさを埋めるためにブラッシングなどでコミュニケーションを図り愛情を伝えてあげるといいです。
最初は嫌がるかもしれませんが根気よく続けていくうちに吸うよりもブラッシングのほうに魅力を感じてくれるようになります。
おもちゃで遊ぶ
こちらも愛情を伝えてあげるパターンです。
吸うという甘えたモードを遊びモードに切り替えてしまいましょう。
思いっきり遊んだ後はストレス解消にもなり、甘えたいという感情も落ち着くはずです。
もし時間に余裕がある方ならい1回5~15分程度、1日2回ほど遊んであげるとストレスと運動不足解消に繋がるのでお試しください。
上下運動ができるスペースを増やす
こちらは環境改善パターンです。
猫は上下運動を好むため、家具などの配置を階段型になるようにすると猫が上下運動をしやすくなるのでお勧めですし、また、自然と運動量が増えることでストレス解消にも繋がります。
忙しくて日々の時間が取りにくい方は、今度のお休みの日に一度試してみてはいかがでしょうか?
猫が嫌がるにおいを塗っておく
こちらは自身の防御パターンです。
いつも吸われる個所にキンカンやメンソレータムなど猫が嫌がるにおいをつけて口をつけさせないようにします。
ただ、この方法はあくまでも防御なので根本的な解決にはならないので、上記で紹介したストレス解消法と組み合わせて行うことをお勧めします。
サプリメントを処方してもらう
色々試したけどどうにもならないっ!という方は一度獣医さんに相談してみるのも一つの手です。
獣医さんの判断の結果、心を落ち着かせるサプリメントやお薬を処方してもらえる場合もあります。
また相談してみたら獣医さんから自分では気が付かなかった思わぬアドバイスをもらえるかもしれませんし、なにより相談することで飼い主さんの心の負担を減らすことができるのです。
心に余裕が生まれれば猫との向き合い方もまた違ったものになるかもしれません。
猫の吸い癖はいつまで続くのか?のまとめ
猫の吸う行動は感情と深く関わっているので躾で治すことは無理がありますし、お勧めできません。
そのため、飼い主さんは根気よく向き合ってゆっくりと治すか、開き直って「どんと来い!」と受け入れるかのどちらかに分かれていきます。
もちろんどちらが正しいかと判断することはできません。どちらも正しいのです。
猫の吸い癖の個所や頻度、飼い主さんの現在の状況によっても取れるしょう。