愛猫が美味しそうにご飯を食べる姿は可愛らしく健康の証しとも言えますが、反対にいつも勢いよくむさぼるように食べていたのにあまり食べなくなると体調が悪い、もしかしたら病気の可能性も、と心配で気が気でないなく人間の生活にも影響を及ぼします。
猫が食欲不振に陥る原因は下記のようにさまざまで、
- フードが合わない
- 環境に問題がある
- 年齢
- 体調が優れない
このように猫がご飯を食べないのにははっきりとした理由があるため、あなたの愛猫はどれに当てはまるか見極めて、慌てずに対処していきましょう。
猫がご飯を食べない原因
猫がご飯を食べない原因は、嗜好性によるものから病気まで様々です。
原因によって対処法も変わるので、まずは愛猫がどのパターンに当てはまるのか確認しましょう。
個体差
猫はそもそも少量ずつ何度かに分けて食べる習性があるため、与えたフードを食べ切らずに残しておく場合があります。
犬は与えた分をペロリと食べる子が多いので、初めて猫を飼うと驚くかもしれませんね。
その中でも、本当におなかが空いた時に少量だけ食べて満足する、食に欲がないタイプの猫もいるため、健康に問題がなく、フードを出した時に食べなくても自分のタイミングで食べているのであれば、その子の個性だと考えて良いでしょう。
好みのフードじゃない
ドライ、ウェット、半生タイプはそれぞれ食感や臭いの強さが異なっていて、フレーバーは大きく分けて魚系と肉系があり、個体によって好みも様々です。
そして人間と同じようにずっと同じフードだと飽きてしまうことがありますし、特に開封してから日が経つと風味が落ちてしまい、食欲も落ちてしまいがちです。
そのため、
- 餌は一度に大量に与えるのではなく、決まった時間に与えてその都度鮮度のいいフードをあげる
- 複数のフードを購入して飽きないように工夫をする
といった対策を取ってみましょう。
ストレス
猫は環境の変化が苦手な動物なので、引っ越しや模様替え、家族の変化などでストレスを受けると、食欲不振に陥るケースがあります。
また、気温が暑すぎたり寒すぎたりすることで、病気といかないまでも体調不良となり食欲が落ちることがあるため、リラックスできる環境を整えてあげましょう。
年齢
食欲は年齢によっても変化します。
生まれて間もない離乳前の赤ちゃん猫はもちろんフードは食べないので、もし生後数週間の赤ちゃん猫を保護した場合は猫用のミルクを与えましょう。
また、年を取ると全体的に活動量が減り食欲も落ちていきますし、歯が弱って硬い物が食べにくくなっている場合もあるため、猫の状態をよく見て年齢に合ったフードを与えるようにしましょう。
病気
嘔吐や下痢の症状がある、丸1日以上何も食べないといった場合は病気かもしれません。
特に子猫や老猫、疾患がある猫などは丸1日様子を見ずに、早急に病院へ連れていきましょう。
ご飯を食べない猫を放っておいてもいい?
食欲不振の原因によってほっておいてもいいか、対処が必要か異なります。
個体差が原因の場合はそのまま様子を見て大丈夫でしょう。
嗜好性や環境の場合は、
- エサを変える
- エサの鮮度を保つ
- 過ごしやすい室温に設定する
- エサをやる場所を変える
- ストレスが溜まらないように遊ぶ頻度を増やす
など、出来る範囲で対処してあげてください。
ただし、いつもなら飛びついてくるおやつを近づけても反応を見せなかったり体調不良や病気の疑いがある場合は、早めに病院へ連れていきましょう。
猫の食欲を出す方法
猫の食欲を復活させる方法は、前述の原因によって対処方法も変わります。
それぞれのパターンを詳しく見ていきましょう。
キャットフードを変える
ドライを食べないならウェットや半生タイプを試すなど、キャットフードの食感を変えてみましょう。
食感は単に好みの問題もありますが、例えば歯が痛くて硬いドライフードを食べられない場合など体調によって食べられる種類が異なるケースもあります。
また、年齢に合わせたフード選びも重要で、特に高齢猫は見た目は元気でも若い頃と同じ食事では辛いかもしれないので、年齢に合わせたご飯の中から愛猫好みの一品をぜひ見つけてあげてください。
ただし、いきなりフードを変えると嘔吐や下痢を引き起こす場合があるので、前のフードに混ぜながら徐々に移行しましょう。
フードの風味が落ちたことが原因で食べなくなってしまった場合は、小分けタイプならいつでも新鮮なフードを与えられるため、効果的です。
環境を整える
フードを入れる器やあげる場所を変えるのも手です。
器は地べたに直置きよりも少し高さがある方が食べやすいので、台の上に置いたり、脚が付いているタイプの物を選んだりすると良いでしょう。
また、猫用トイレや水の近くを嫌う子もいるようですので、できるだけトイレや水飲み場から離れた場所に設置してみてください。
フードを温める
猫は鼻が利く動物なので、香りが立つように少し温めると食欲が増しやすくなります。
電子レンジを活用したり、パウチタイプなら湯煎で温めたりすると良いでしょう。
とはいえ猫舌なので、熱くなりすぎないよう注意してください。
ストレス源を取り除く
ストレスが原因の場合はできるだけ快適に過ごせるように配慮しましょう。
例えば引っ越しをした場合、新しい環境に慣れるまで猫は不安でいっぱいなので、猫のにおいが付いているブランケットをそばに置く、大きな音を立てないようにする、箱やキャリーを置いておいて隠れ場所を作るなど、猫が少しでも安心できる環境づくりを心掛けましょう。
また、寂しさがストレスになる子もいれば、逆に構われすぎてストレスを感じる子もいるので、愛猫がどんなタイプが見極めることが大切です。
猫の食欲がない時のおすすめの食べ物は?
上記の食欲を出す方法を試しても食欲不振の場合は、ごちそうを用意するのも一つの手です。
猫用おやつ
いろいろな種類のおやつがありますが、特に柔らかいペースト状のおやつは猫に大人気で、食欲不振でもこれだけは食べる、という猫も多いはず。
おやつばかりでは栄養が足りなくなってしまうので与え方に注意は必要ですが、トッピングとして総合栄養食のフードにかけるなど工夫して上手に利用しましょう。
刺身・味の付いていない肉
魚味、チキン味、ビーフ味などキャットフードのフレーバーの定番ですが、現物に勝る物はないので、加工されたキャットフードに比べて新鮮な分、猫の食い付きも良くなるでしょう。
ただ、猫によってはキャットフード以外をご飯だと認識しない場合もあるので、無理強いは禁物です。
また、人間用の味付けは猫にとっては濃すぎるので、味は付けずに素材そのままの味を楽しんでもらいましょう。
猫は食欲がない時の食事についてまとめ
猫の食欲がない原因は様々ですが、まず大事なのは病気かそうでないかを見極めること。
病気でない場合は、
- キャットフードの食感や温度を変えて食事に変化をつける
- 年齢や体調にあったフードを選ぶ
- 安心、快適に食べられる環境を整える
- 猫用おやつや新鮮な魚、肉を上手に取り入れる
といった方法を試してみましょう。
猫の食欲が落ちると、とても心配になってしまいますが、原因が分かれば対処方法も見えてくるので、まずは猫をしっかり観察することが重要です。
少しでも心配な点がある場合は、病院へ行くことをおすすめします。