あなたは愛犬のダイエットに苦労していませんか?
- 食事に気を付けて、散歩もちゃんと行っているのになぜか太ってしまう
- どうして痩せられないのか分からない
と感じている飼い主も少なくありません。
犬が太る原因には、実はとてもシンプルな理由があるんです。
この記事では犬がどんどん太ってしまう4つの理由と、犬が太るとどうなるのか解説します。
犬がどんどん太る4つの理由と解決策
犬が太ってしまう理由はとてもシンプルです。
ずばり、食べたもののカロリーが消費エネルギーより多くなってしまうこと。
食べ過ぎてしまってカロリーオーバーになっているか、もしくは代謝や運動によって消費するエネルギーが少なくなっていることが原因ですが、食べ過ぎてしまったり消費エネルギーが少なくなる要因はさまざまです。
愛犬が太っている場合、以下の項目に当てはまっているかチェックしてみましょう。
ドックフードをパッケージの記載通り与えている
ドックフードのパッケージには、その犬の体重によって一日に与える目安のフード量が記載されています。
例えば愛犬が10㎏ならフードのパッケージを確認して10㎏の犬の給餌量を与えている飼い主が多いでしょう。
実はこの目安の量は、痩せても太ってもいない、適正体重の10㎏の成犬の給餌量なんです。
よく考えてみれば、適正体重で10㎏の犬と、適正体重は7㎏くらいだけど太ってしまって現在10㎏の犬の食事量が同じなわけがありません。
■解決策
脂肪がどれだけついてもその分はエネルギーを消費するわけではないので、今現在10㎏あったとしても適正体重が7㎏の場合は7㎏の目安の給餌量を与えるようにしましょう。
もちろんフードの量はあくまで目安ですし個体差もあるため、定期的に体重を図りながら、急な体重の変化がないか確認しましょう。
おやつやトッピングが多すぎた
1日の必要なカロリーはフードだけではなくおやつやトッピングのカロリーも含まれます。
例えば適正体重が5㎏の成犬の1日に必要なエネルギーは374キロカロリーです。
総合栄養食のドライフードだけを与える場合およそ1日100gだとすると、おやつやトッピングなどを与える場合は1日に必要なエネルギーの10%だけ、主食のドッグフードから”置き換え”てください。
体重5㎏の成犬であれば、ドックフードは10%(この場合は10gくらい)を減らし、10%以内(こちらの例では37キロカロリー)のおやつまたはトッピングをあたえましょう。
一般的に、犬用ジャーキーや歯磨きガムは1本30キロカロリー、犬用ビスケットなどは1枚15キロカロリー程度のものが多く、特に小型犬にとってはけして少なくないカロリーです。
5㎏の犬がこの2種類を毎日与えてさらにドライフードも減らしていなかった場合、1日の食事量はすでにカロリーオーバーしてしまう計算になります。
■解決策
まず1日に必要なカロリーがどれくらいか計算しましょう。
動物病院やペットフードメーカーのHPで簡単に計算することができます。
ペットの1日フード量計算(犬・猫) ホーム ペットの1日フード量計算(犬・猫) ペットの1日フード量計算(犬・…
必要事項を記入して【1日フード量計算を実行】をクリックすると1日に必要なカロリー(DER)が表示されるので、そのうちの10%のカロリーになるよう、おやつやトッピングの量を調節しましょう。
1日のフード量も一緒に計算できるので、10%差し引いた量を主食として与えれば簡単に食事量を調節できます。
基礎代謝が低い&運動量が少ない
前項で体重が5㎏の犬の1日に必要なカロリーはおよそ374キロカロリーとしていましたが、これはあくまでも適正体重が5㎏の場合です。
現体重が10㎏で既に太ってしまっている場合は、適切に痩せているときの体重で必要なカロリーを計算する必要があります。
これは肥満によって増えているのは脂肪であって、ほとんどの場合筋肉量は増えていないからです。
多くの飼い主は現在の体重をもとにフード与えてしまい、一向に痩せられないどころかどんどん太りつづけてしまうということになりかねません。
また、体重が増えることで足腰に負担がかかり、散歩で歩くことや活発に遊ぶことができなくなるとさらに運動量が減ってしまいます。
■解決策
すでに太ってしまって、運動量を増やすのが難しい(足腰が痛い、常に呼吸が荒いといった症状が出ている)ときは無理な運動は控えてください。
同じ犬種でも体格差が大きく、適正体重はその子その子によって違うので一度はかかりつけ動物病院で相談しましょう。
または、愛犬が1歳になったばかりの時の体重が分かる場合はその体重を指標にしても大丈夫です。
まずは適正体重で食事量を計算して食事管理を始めてみましょう。
体に負担がなければ徐々に運動量を増やしてみてください。
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ライフステージの変化によって代謝が落ちている
犬はライフステージや年齢によって1日に必要なエネルギーは変化していきます。
例えば、子犬から成犬へある程度成長が止まった時や避妊去勢手術を受けた後などはエネルギーの消費が少なくなり、7歳頃からシニア期に入ることで徐々に代謝が落ちてくるのですが、ずっと同じフードで同じ量を与えているのに、急に太ってしまったということは実は少なくありません。
老化が進むと筋肉量が減り、運動もしなくなることから消費するエネルギーが徐々に減っていき、場合によってはシニア期でも太ってしまうことがあります。
老化による変化は個体差がとても大きいので、何歳になったから食事量を減らそうとはせずに愛犬の体重や体型の変化を見ながら調節するとよいでしょう。
■解決策
愛犬の年齢やライフステージに応じて、その時期に合ったフードに変更していきましょう。
例えば、避妊去勢手術をしたら子犬用から避妊去勢手術後用に変える、7歳を超えたらシニア用に変えるなど節目となる時期にはフードと合わせて食生活の見直しをするのがおすすめです。
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愛犬がこのまま太るとどうなる?
愛犬の肥満はよくないって分かっているけど、病気じゃないし太っている方が可愛いじゃない、と思っている飼い主もいるかもしれません。
肥満はまだ病気になっていないだけで、立派な栄養不良の状態と言われており、以下のようなさまざまな健康上の問題も起こりやすくなります。
肥満が原因で罹りやすくなる、または悪化する病気
- 関節炎
- 糖尿病
- 下部尿路疾患
- 脂質代謝異常
- 肝疾患
- 心臓病
- 呼吸器疾患
- 皮膚疾患
肥満によって疲れやすくなったり関節に痛みが出ると十分に運動させることができなくなってしまいます。
消費エネルギーが増やせないと食事を減らす以外にダイエットの方法ないので効果が出にくく、愛犬も辛い思いをするかもしれません。
肥満の原因になる病気や薬の副作用
肥満によって起こりやすくなる病気があるのはよく知られていますが、実は、ホルモンの分泌異常や脂質代謝異常などの持病や治療に必要な薬の副作用によって太りやすくなってしまうこともあります。
■解決策
ホルモンの分泌異常や脂質代謝異常など、このような疾患が疑われる場合は無理なダイエットはせずに動物病院の指示に従ってください。
また薬の副作用で食欲が増してしまい必要以上に食べ物を欲しがって太ることもあります。
処方された薬の副作用を動物病院に確認し、一時的な食欲の増加で食事量を増やしてしまわないようにしましょう。
犬がどんどん太る理由とこのまま太るとどうなる?のまとめ
犬が太ってしまうとてもシンプルな理由、それは食べたもののカロリーが消費するエネルギーよりも多くなってしまうことです。
まずは摂取したカロリーが多すぎていないか確認し、体調に問題がなければ消費するエネルギーを増やすための工夫をすることで痩せやすくなります。
一度太ってしまうと、体重を減らすのは簡単でないため、日々愛犬の体重と体型をチェックして、太らせないように注意しましょう。